名刺に思うこと

アーカイブ

翻訳業界のイベントや勉強会に参加した際に交換した名刺を、ずっとフォルダーにとりあえず刺したままの状態だったのを、ようやく一気に電子データとして読み込んだ。読み込むのはスマートフォンやタブレットで使えるアプリを使うのだが、いろんな方の名刺をあらためて拝見していて思ったこと。友達どうしの連絡先交換ならともかく、こういった場で交換する名刺は営業ツールとしてぜひとも活用するべき。エージェントの方などはたくさん名刺交換するだろうし、社内で共有するために電子データとして管理している可能性も高い。そうなると、これは避けたいというポイントがいくつか挙げられる。

×視認性が悪い名刺
とにかく読みづらい。背景と文字のコントラスト、文字のサイズ、文字のフォントには注意。
明朝系は線が細いので、細かくなると読みづらい。明朝系を使いたいなら大きさや太さを考慮したほうがいい。画像やイラストは印象に残るが、肝心の連絡先が読みづらいのでは「読めないからいいや」となってしまう恐れがある。

×用紙や形状にこだわりすぎ
一般的な名刺フォルダーは2枚の名刺を背中合わせに収納するようになっていると思う。たとえば透ける用紙だと、背中側の名刺と文字が重なって読みづらい。電子データに読み取るときは致命的。また、裏側を活用できないデメリットもある。光沢がありすぎる用紙やインクも、意外と読み取りに失敗することがある。

×情報が少なすぎる
フリーランスの方で極端な場合は名前と電子メールぐらいしか書いてない方もいるが、後日見たときに「この人は何をしてる人?」というのが分からない。たとえば翻訳者なら、実務なのか文芸なのか映像なのか、取り扱う言語や専門分野は書いておきたい。収納・管理される状態を意識して、表面は基本情報を簡潔にまとめ、そのほかにPRしたいことがあれば、裏面に載せておくといい。

住所や電話番号などいわゆる個人情報をどこまで書くかは個々の事情によって決めればいいと思うが、わたし個人は、フリーランスになって以来ずっと住所と固定電話とメールアドレスは載せている。それで問題が生じたことは特にない。